ビットコインは「金貨」になる:読んだ感想

最近読んだ本の中で面白かったのは【ビットコインは「金貨」になる】が一番です。

ネットで「仮想通貨」「ビットコイン」「ブロックチェーン」などの言葉はよく見かけていました。新しいカタカタ語が多く出てきてその意味を理解するのに少し手間がかかり「ビットコイン」に関しては興味がありましたが今一歩全体像を理解することが出来ない状況でした。ビットコインは4万円購入はしていますが・・・(笑)

たまたま図書館で見つけて本を読んでみて、ビットコインの歴史、背景や仕組みなどが分かりやすく書かれていたので、私みたいな、今イチ理解できていない人にはおススメの一冊かと思います。

本記事を読む前にまずは日本の経済産業省が出している下記の資料を先にご覧いただくと、全体像がつかめます。

ブロックチェーン〔分散型台帳〕、シェアリングエコノミーを活用した新たな産業社会に向けて」(pdfです)

ビットコインの登場で世界史が変わる

ビットコイン≠ブロックチェーン(分散型台帳システム)

「ブロックチェーン」は仮想通貨「ビットコイン」の基幹技術として発明された概念です。そのため、「ブロックチェーン」を「ビットコイン」と同じものとして認識されることがありますが、「ブロックチェーン」はあくまで「分散台帳を実現する技術」であり、それをビットコインが使用しているに過ぎません。
インターネットなどオープンなネットワーク上で、高い信頼性が求められる金融取引や重要データのやりとりなどを可能にする「分散型台帳技術」。その中心となるのが「ブロックチェーン」です。

出典:NTTDATA

ブロックチェーン(分散型台帳システム)と反対の集中型台帳システム(現在の金融や不動産登記システムで採用)との比較について

集中型台帳システム
例)土地の所有権登記

日本で法務局だけがその原本を保存しており、売買あるいはその所有権に変更を加えるには印鑑証明と身分証明、そして印鑑証明付きの印鑑、取引証書、権利書、そして申請書が要求される。それで「間違いなく本人の土地だ」ということが認定される。(本文より要約)

分散型台帳システム(Distributed ledger system)
例)お金の送金

たとえば100ビットコインを持っている人が、そのうち50ビットコインをある人に送金しようとする場合、まず100ビットコインを証明しなくてはならない。証明に必要なのが暗号キーである。「じゃあ、その暗号が破られたらどうするのか」ということだが、ここがビットコインの大事なところなのである。ビットコインでは、全世界に散らばったビットコインのソフトが導入されているPCに暗号が分散保存されるのである。だから一つの暗号をつぶして記録を改変しようとしても、世界中のどこかのコンピューターに記録が残っている。つまり何十万というPC上に「分散された記録」が残っているため、すべてを改変しなければ、不正改変だとすぐにわかってしまう。事実上、改変、改造、変造が不可能なシステムになっているのである。銀行のコンピューターにハッカーが侵入して、あるいは内部の人間の手で、記録を書き換えて自分の残高を1兆円にするというのは、理論的に可能である。しかしビットコインでは、これが絶対に不可能なシステムになっているのだ。(本文より要約)

アメリカの企業地図がブロックチェーンで変わる

アメリカではVISA、マスターズ、アメックスなどのクレジット会社が、ブロックチェーン技術によってつぶれてしまうのではないかと恐れています。クレジット会社を経由した決済というのが、ブロックチェーン技術を使うことによってかなりの取引が減るとみられています。

現実に日本でも、銀行の送金サービスの取引は店舗やATMでは行わずネットバンキングが主流になっています。この現実を見るとブロックチェーンを使った送金は現在のネットバンキングの手数料よりも格段に安くなり、また着金も瞬時に行われると予想されるのでネットバンキングからビットコインなどの仮想通貨に置き換わると予想されます。

真っ先にブロックチェーンを導入した国家とは

ブロックチェーン技術の開発と採用に、最も熱心な国はどこかといえば、バルト三国の一つエストニアと記述しています。エストニアはすでに政府の行政サービスの大半を、国内の企業が開発したブロックチェーン技術のシステムに移行しています。デジタル化やオンライン化に遅れている日本とは違って、この国では大半の行政手続きが、自宅の
PCやスマホで完結できるようになっています

デジタル先進国エストニアに「IT立国」を学ぶ